011 【食品流通業界】暗黙のルールの狭間で生じるフードロス

前回、まだ食べられるのに捨ててしまっている食べ物が1日でどれくらいあるのかなどフードロスを数字的に追いました。

今回は日本の食品業界における仕組みに迫り、私たちができることを考えていきます。

3分の1ルールというものをご存知でしょうか?

これは、食品が作られてから賞味期限までの期間を3等分し消費者に届く際の品質を担保するための商習慣です。

例えば、賞味期限が生産されてから6ヶ月あるマヨネーズがあるとしましょう。

「卸売業者→スーパーなど小売店」:最初の2ヶ月の間に納品

「スーパーなど小売店→消費者」:次の2ヶ月の間に販売

「消費者」:お家で残りの2ヶ月以内に消費

このように、商品が消費者に届くまでの行程の中で期間を区切りそれぞれの行程における

言わば締め切りが設けられているのです。

それぞれの区間で期限をオーバーすると返品されたり破棄することを3分の1ルールと言います。

「卸売業者→スーパーなど小売店」の段階で、マヨネーズの賞味期限が残り3ヶ月あったとしても

この間に設けられている2ヶ月の猶予を過ぎてしまっているため、生産者やメーカーの元に返品されるもしくは破棄されてしまいます。

余談にはなりますが、ドンキホーテなどの激安商品の販売が可能な理由をご存知でしょうか?

それは、このように流通の途中でまだまだ賞味期限はあるけれど、

納品期限や販売期限をオーバーしてしまった商品を集めているという背景があるのです。

通常のスーパーなどにある商品の品質とは何ら変わりはないけれど、日本の食品業界の中で決められた

「確実に消費者に対して品質が保証された商品を届けたい」という目的により定められた習慣により弾かれた商品が

ディスカウントストアに並んでいるということがあります。

しかしこのように途中で救われる商品の数は、返品や破棄の全体数における2割程度にしか達していません。

ここから多くのフードロスが生じています。

この勿体無現状を打破しようと、大手食品メーカーなどは対策に乗り出しているところもあります。

例えば、キューピーは製造過程で工夫を凝らしてマヨネーズの賞味期限を10ヶ月から12ヶ月に延長したり、

カット野菜は切り方などの工夫を行い賞味期限を5日間伸ばしたりしています。

他にも、賞味期限の表示方法を「年月日」表示から「年月」の表示にする取り組みなどで

フードロスを削減できるよう取り組んでいます。

これまで食品業界における取り組みをご紹介してきました。

これを踏まえた上で、私たちができることはあるのでしょうか?

私が考えるに2つあります。

  1. 賞味期限と消費期限の違いを改めて認識する。
  2. 商品を購入するときは棚の1番手前から取る。

です。

  1. 賞味期限と消費期限の違いを改めて認識する。

→賞味期限:美味しく食べられる期限

消費期限:安全に食べられる期限

意外と知らない人が多いのではないでしょうか?

食品の多くには、賞味期限が記載されています。”費”ではなく”味”です。

ここから言えることは、賞味期限が1日や2日過ぎてもすぐに品質に問題が生じ捨てなければいけないという訳ではないということです。

自分で、触って匂ってみて大丈夫であることを確認すれば問題なくいただくことができます。

今一度、賞味期限が切れてしまい捨てようとしている手を一旦止めて確認してみましょう。

  1. 商品を購入するときは棚の一番手前から取る。

→期限が迫る商品から手前に置かれています。その商品を是非ともお家へ持ち帰り食べていただきたいです。

棚の1番奥には、製造されてからまだ新しい商品があり期限が少しでも長いものをいただきたくなります。

しかし生産者が心を込めて作った食品を少しでも捨てないでいいように、消費者みんなで協力しながら

”もったいない”を出さないようにしていきたいものです。

iiMaquetでは、まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物を助け

みなさまに食べていただくことでフードロスの削減に貢献できることを目指し、実店舗販売を行っています。

街中のスーパーで食品を購入するのも良いですが、iiMaquetで本来捨てられていたはずのまだ食べられる食品を購入していただき、その購買行動が社会のためにもなるとなればどうでしょう。

今日も元気に駒沢駅徒歩5分のところでオープンしておりますので

是非お越しください。

お待ちしております。

Share:

SNS

Most Popular

Get The Latest Updates

LINE@の
登録はこちら

カテゴリー

On Key

おすすめ記事

LINE登録で最新情報をGET